競馬のコースにはダートと芝の2種類があります。
中央競馬では芝の重賞やレースに注目が集まりがちですが、地方競馬ではほとんどのレースがダートで行われています。
近年はダートの重賞やハイレベルなレースも増え、徐々に注目度も増しているといえるでしょう。
そこでこの記事では、競馬のダートコースの特徴について、芝と比較しながらご紹介していきます。
競馬の「ダート」とは?
競馬のダートとは、主に砂から構成されたコースのことです。
国によって土が主体になっていたり、海の砂を使っていたりと、同じダートでも性質が異なることもあり、知れば知るほど奥の深いコースといえるでしょう。
日本競馬では、地方競馬が行われる競馬場のほとんどは、ダートコースのみを運営しています。
唯一の例外が盛岡競馬場で、ダートコースの内側に芝コースを敷いています。
競馬の「ダート」3つの特徴
競馬のダートには、芝コースと比べると主に3つの特徴があります。
- 時計が遅くなりやすい
- レースが荒れにくい
- 逃げ・先行が有利になりやすい
一つずつ見ていきましょう。
時計が遅くなりやすい
時計が遅くなりやすいことは、ダートの大きな特徴の一つです。
芝に比べダートは、馬が前に進もうとする力を吸収してしまうため、レースのペースを遅くしてしまう傾向があります。
中山競馬場のデータを見てみましょう。
1800メートルの芝・ダート、3歳以上の重賞の勝ち時計は以下の通り。
芝 | 1.47.7 |
ダート | 1.51.7 |
コースの形状が違うため単純な比較はできませんが、それでも勝ち時計に4秒の差があります。
ダートのほうが時計が遅くなりやすいことは、データからもわかるでしょう。
レースが荒れにくい
2つ目の特徴は、レースが荒れにくいということです。
芝コースは乾燥が激しく、馬のひづめが滑って引きずられやすくなるため、馬場の状態によって馬の走りに大きな影響が出やすいです。
一方、ダートは水分による影響がでにくいため、芝よりも馬が本来の力を出しやすくなっています。
むしろ、多少の雨で地面が湿る分、ひづめのふんばりが効きやすくなり、スピードが増すことさえあります。
芝・ダートの重賞のデータを見比べてみましょう。
2023年1月時点の過去10年分のデータです。
チャンピオンズC(ダート)
1番人気(2,3,1,4)
3連対率 60%
天皇賞(春)
1番人気(3,2,0,5)
3連対率 50%
ダートのほうが、連対率(2位以内に入る確率)が高くなっていることがわかります。
このように、ダートは芝よりも予想外の展開が起こりにくいといえるでしょう。
逃げ・先行が有利になりやすい
ダートコースの特徴として、逃げ・先行の馬が有利になりやすいことも挙げられます。
ダートの足場は、前に進むためにパワーが求められるため、差しや追込が決まりにくいとされています。
実際の重賞のデータを見てみましょう。
ダート重賞の一角、チャンピオンズCの2023年1月時点の過去10年分データです。
逃げ馬の数は少ないものの、先行馬と差し・追込を比較すると、連対率に大きな差があることが分かるでしょう。
差し・追込の馬が馬券に絡むこともありますが、それは馬の地力が強い場合であると理解しておく必要がありそうです。
【まとめ】競馬のダートの特徴は初心者向き!
競馬のダートの特徴を紹介してきました。
ダートの特徴は、主に以下の3つです。
- 時計が遅くなりやすい
- レースが荒れにくい
- 逃げ・先行が有利になりやすい
芝と比較すると、予想が安定しやすい特徴が多いため、ダートは初心者向けのコースともいえるでしょう。
とくに中央競馬では芝のレースが注目されますが、初心者の方は一度ダートのレースに注目してみても良いかもしれません。