競馬をかじるようになってくると、日本の他にもヨーロッパやアメリカなどで競馬が盛んに行われていることに気づくでしょう。
日本では芝コースでのレースが注目されがちで、レースも多く組まれますが、競馬大国の一つアメリカはダートコースが主流です。
なぜアメリカの競馬ではダートが主流なのでしょうか。
この記事では、アメリカにおける競馬の発祥とヨーロッパや日本との違いについて解説していきます。
アメリカ競馬の主流がダートなのはなぜ?
アメリカ競馬の主流がダートなのは、その発祥が庶民の娯楽であるためです。
アメリカにおける競馬の起源は、1900年代初頭にアメリカ西部の入植者たちが娯楽やスポーツとして馬を走らせたのが始まりとされています。
ダートコースは比較的安価で作成しやすかったため、庶民に親しまれる競馬のコースとして普及していきました。
アメリカでは庶民の楽しみとして競馬が広まっていったことから、現代の競馬でもダートコースが主流になっているのです。
ヨーロッパ競馬が芝メインなのはなぜ?
一方、ヨーロッパ競馬が芝メインなのは、その発祥が上流階級の楽しみであったためです。
ヨーロッパにおける競馬の歴史は7世紀まで遡ります。
当時のヨーロッパのエリート階級では、乗馬の技量が優位性を示すための手段としてよく利用されていました。
競馬の人気が高まるにつれ、プロの競馬場が建設されるようになり、17世紀初頭にはイングランドに初期の競馬場がいくつか設立されています。
アメリカとは異なり、庶民の楽しみではなく上流階級のたしなみとして広まっていったことから、コストはかかるものの、見栄えの良い芝コースが競馬の主流として認知されるようになりました。
日本競馬はヨーロッパを見本にしているため、芝がメインとされています。
[まとめ】アメリカ競馬は庶民発祥だから、ダートが主流になった
ダートがアメリカの競馬の主流なのは、1900年代初頭に庶民の間で広まり、大衆的な娯楽として定着していったことが背景にあります。
ダートは芝よりはるかに安価でコースの作成・維持ができたため、庶民の娯楽としてのアメリカ競馬における主流になっていったと考えられます。
一方、ヨーロッパでは競馬が貴族のたしなみとして広まったため、維持に手間もコストもかかる芝が主流とされました。
このように、各地域の競馬のコースの違いはそれぞれの発祥や歴史的な経緯に理由があります。
背景に思いをはせながら各国のレースを観戦するのも、競馬の一つの楽しみ方かもしれません。